買い物の正解

退院までの1週間で揃える在宅介護用品

最初の買い物リスト、優先順位、予算、買ってはいけないもの【月額計算機つき】

更新日 公開日 執筆 買い物の正解 編集部

介護の始まりは、多くの場合突然です。「来週退院です」と言われてから慌てて検索している方へ——このページは、その1週間で揃えるものだけに絞った買い物リストです。全部をそろえる必要はなく、むしろ買いすぎないことが最初の1週間の正解です。

結論:初回に揃えるのは「排泄・食事・清潔」の3分野だけ。おむつ類は各1パック(サイズ確認が先)、介護食は1週間分、清拭用品と使い捨て手袋は各1つ。ベッド・手すり・車いすなどの大物は介護保険でレンタルできることが多いので、ケアマネジャーへの相談が決まるまで買わないのが正解。初週の出費は消耗品の1万〜2万円に収まります。

先に確認する3つのこと(買う前に)

買い物より先に、病院で聞くことが3つあります。これを飛ばすと、買ったものの半分が無駄になります。

  1. おむつのサイズと種類——病院で今使っているものを看護師に確認(パッケージの写真を撮らせてもらうのが確実)。パンツ型かテープ式か、サイズは何か
  2. 食事の形態——常食か、やわらか食か、きざみか、ペースト状か、飲み物にとろみが要るか。退院指導で必ず聞き、市販品なら「どの区分か」まで確認する
  3. 介護保険の申請状況——申請済みか、認定はいつ出るか、ケアマネジャーは決まっているか。ベッドや手すりはレンタルできる場合が多く、自費で買うのは消耗品だけにしておくと失敗しません

退院前に病院の退院支援室(地域連携室)や看護師から「家で最初に何を用意すべきか」を聞いてください。看護師の答えがこのリストより優先です。

優先度A:初日から必要(退院前に用意)

排泄ケア

  • ライフリー うす型軽快パンツ Mサイズ 32枚×2個自分で歩ける方はパンツ型。まず1〜2パックで様子見(サイズ・タイプは病院で確認してから)。寝て過ごす時間が長い方はテープ式Amazonで見る
  • ライフリー 長時間あんしん尿とりパッド 24枚おむつと重ねて使い、交換はパッドだけで済ませる基本アイテム。併用の計算はこちらAmazonで見る
  • 使い捨てニトリル手袋 100枚排泄ケアの必需品。1日数枚使うので100枚箱が基本単位Amazonで見る
  • 大人用おしりふき(流せるタイプ)トイレに流せるタイプが後処理まで楽Amazonで見る
  • おむつが臭わない防臭袋(大人用)初日の夜から出る使用済みおむつのにおい対策。ふた付きのごみ箱も家にあるもので1つ決めておくAmazonで探す

食事(形態に配慮が必要と言われた場合)

服薬

優先度B:数日内にあると助かる

優先度C:様子を見てから(1〜2週間後に判断)

退院直後の状態は数週間で変わります。次のものは「必要になったら」で遅くありません。

  • 体位変換クッション——寝て過ごす時間が長く、自分で寝返りが打ちにくい場合に。看護師の指示が出てから
  • シャワーチェア・浴室の滑り止め——入浴の介助が始まってから。介護保険の購入費支給の対象になりうるので、買う前にケアマネジャーに確認
  • 消耗品のケース買い——サイズ・銘柄・交換回数が固まってから(月額の計算)

買わないもの(最初の1週間では)

買いたくなるもの 待つ理由
介護ベッド 介護保険でレンタルが一般的(要介護度の条件あり)。購入は数十万円の出費になる
車いす・歩行器 同上。体に合わせた選定が必要で、素人買いが一番失敗する分野
ポータブルトイレ・シャワーチェア 介護保険の「特定福祉用具」として購入費支給の対象になる場合がある。指定事業者から買うなど条件があるので先に確認
手すりの工事 住宅改修の補助制度がある場合も。まず置き型手すりでしのぐ
おむつの箱買い サイズ・タイプが合わないと全部無駄に。最初は1パックずつ
高額な見守りカメラ・センサー 生活リズムが分かってから。最初の1週間は人の目で足りる

大物は「ケアマネジャーが決まってから」。これだけ守れば、初週の出費は消耗品の1万〜2万円に収まります。

1週間の買い物予算の目安

分野 品目 目安
排泄 パンツ型+パッド+手袋+おしりふき+防臭袋 6,000〜9,000円
食事 介護食1週間分・とろみ剤小袋(必要な場合) 2,500〜5,000円
清潔 清拭タオル・口腔ケア 1,500〜3,000円
寝具 防水シーツ2〜3枚 2,000〜4,000円
服薬 お薬カレンダー 1,000〜2,000円

合計で1万3千〜2万3千円。これが初週の全額で、以後は消耗品の月額(標準で月1万2千〜2万円)に落ち着きます。月額は消耗品の月額計算機で、わが家の使い方に合わせて出せます。

計算機

いまの使い方を選ぶと、消耗品の月額と「月に買う量」が出ます

排泄ケア

食事

清潔ケア

消耗品の月額(目安)

¥21,875/月(年間 ¥262,500)

うち排泄ケア ¥14,550。単価の相場幅(±3割)で上下します

単価は2026年10月時点のネット通販のまとめ買い価格を基にした目安(パンツ型本体130円・テープ式100円・昼用パッド40円・夜用70円・手袋6円・おしりふき2円・防臭袋9円・介護食1食200円・とろみ剤1g3円・清拭タオル25円・口腔スポンジ15円)。使用量は体の状態で大きく変わるため、3日間だけ実際の枚数を数えて入れ直すと精度が上がります。用品の選び方の情報であり、ケアの方法や介護保険の判断は主治医・看護師・ケアマネジャーにご相談ください。

退院当日〜1週間の動き方

買い物以外で、最初の1週間に起きることと備えを並べておきます。

時期 起きること 備え
退院前日 退院指導(薬・食事・注意点) 聞いたことをメモ。おむつの現物写真、食事形態、緊急時の連絡先を確認
退院当日 移動と環境の違いで本人が疲れる 初日は最低限のケアだけ。ベッド周りに手袋・おしりふき・防臭袋・ごみ箱を置く
2〜3日目 排泄・食事のリズムが見えてくる 交換回数・食べた量をメモ(月額計算と相談の材料になる)
1週間目 ケアマネジャーの訪問・サービス調整 困っていることを全部伝える。福祉用具のレンタル・購入はここで相談

介護者が一人で抱え込まないことが、用品より大事な備えです。地域包括支援センターは要介護認定の前でも相談できます。

よくある質問

病院からもらえるものはある?

病院によっては使いかけのおむつ等を持たせてくれることがあります。退院指導のときに「家で最初に何を用意すべきか」を必ず聞いてください。看護師さんの答えがこのリストより優先です。

全部ネットで揃えていい?

消耗品はネットが安くて確実です。ただしおむつの初回だけは実物サイズの確認が先。病院で現物を確認→同じものをネットで、の順が失敗しません。退院まで日がない場合は、初回だけドラッグストアで1パック買い、2回目からネットにする手もあります。

介護保険の認定がまだ出ていません。レンタルは無理?

申請中でも、認定が出れば申請日にさかのぼって保険が適用される仕組みがあり、暫定のケアプランでレンタルを始められる場合があります。自費で買う前に、地域包括支援センターかケアマネジャーに「申請中だがベッドを借りたい」と相談してください。

介護ベッドを買ったほうが安くないですか?

長期になれば購入が安く見えることもありますが、状態が変わると必要な機能(背上げ・高さ調整・柵の種類)が変わり、処分にも費用がかかります。最初はレンタルで、1年以上使って機能が固まったときに比較するのが現実的です。

遠方に住んでいて、親の退院に立ち会えません。

消耗品はネットで親の住所に直送できます。病院の退院支援室に電話で「自宅で最初に必要なもの」を聞き、ケアマネジャーが決まったら訪問時に何が足りないかを教えてもらう運用が現実的です。親の家の防災も含めた整え方は離れて暮らす親の備えにまとめています。

介護食は最初から買うべき?

「常食で大丈夫」と言われたなら不要です。やわらか食・きざみ・とろみの指示が出た場合だけ、1週間分を用意してください。全部手作りにすると作る側が数日で疲弊するので、市販品を「道具」として最初から混ぜるのが続けるコツです。


※当サイトが扱うのは用品の選び方です。体の状態・ケア方法・介護保険に関わる判断は、主治医・看護師・ケアマネジャーに必ずご相談ください。価格は2026年10月時点の一般的な目安です。

介護用品は「必要になってから、必要な分だけ」。まず消耗品の1週間分から——それが在宅介護の買い物の正解です。

※ 記事内の価格帯・商品情報は執筆時点の一般的な目安です。価格・在庫・仕様は変動するため、購入前に必ず販売ページでご確認ください。

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