飲み物でむせるようになると登場するのが「とろみ剤」。水・お茶・味噌汁に混ぜてとろみをつける粉末で、在宅介護では毎日・毎杯使うため、実は消耗品の中でも消費ペースが速い部類です。
結論:とろみの強さ(薄い・中間・濃い)は自分で決めず、嚥下の評価をした専門職の指示に合わせる。量の目安は製品表示基準で、コップ1杯(150ml)あたり1〜2g程度から。1日6杯なら月に300〜400g消費するので、続けるなら大容量タイプが割安。
とろみの強さは「指示されたレベル」に合わせる
とろみは濃ければ安全というものではなく、濃すぎるとろみはかえって飲みにくさの原因になるとされています。日本摂食嚥下リハビリテーション学会の分類でも、とろみは「薄い・中間・濃い」の3段階で整理されています。
どの段階にするかは、嚥下の状態を見た専門職(医師・言語聴覚士・看護師)の指示が出発点です。当サイトで扱うのは、指示されたとろみを作るための「モノと量」の話に限ります。
月の消費量とコスパ計算
製品表示の使用量目安(150mlに1〜2g程度)で計算します。
| 飲む量 |
1日の使用量 |
1ヶ月 |
| 1日4杯 |
約6g |
約180g |
| 1日6杯 |
約9g |
約270g |
| 1日8杯+汁物 |
約15g |
約450g |
上の計算機で「とろみ剤」にチェックを入れ、1日の杯数を選ぶと、月の消費グラム数と大容量1袋が何か月もつかが出ます(おむつ類・介護食を使っていなければ、その項目は「使わない」にしてください)。
つまり小袋タイプ(1袋2〜3g×30本)は2週間持ちません。導入期の味見には便利ですが、続けることが決まったら大容量に切り替えるのが経済的です。
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ダマにならない混ぜ方(失敗の9割はこれ)
- かき混ぜながら粉を入れる(先に粉を入れてから注ぐのはNG)
- 30秒よく混ぜて、2〜3分待つ(とろみが安定するまで時間がかかります)
- とろみが足りなくても後から追い足ししない(ダマの最大原因。作り直すほうが早い)
炭酸・牛乳・濃い果汁はとろみがつきにくい・時間がかかることがあります。製品ごとの注意書きを一度だけ読んでおくと失敗が減ります。
よくある質問
片栗粉で代用できない?
片栗粉のとろみは温度で変わり、唾液の酵素でサラサラに戻るため、嚥下対応の用途には向かないとされています。市販のとろみ剤(キサンタンガム系)は温度や時間で安定するよう設計されており、ここは専用品一択です。
家族で作るとろみがバラバラになる
「コップに水150mlの線を引く」「すりきり1杯」のように計量を道具で固定するのが解決策です。目分量をやめるだけで再現性が出ます。
※当サイトが扱うのは用品の選び方です。とろみの段階・嚥下に関わる判断は、主治医・言語聴覚士・看護師に必ずご相談ください。
とろみ剤は「指示された濃さを、毎回同じに、安く作る」が全て。大容量+計量固定の体制を最初の1ヶ月で作ってしまいましょう。